原 豪志 ブログ
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ラリーモンゴリア2012ETAP4ボグドーゾーモット

この日はゾーモットまでの557KMは今大会SS最長の距離だ
本来予定していたビバーク地ではないということと二日目多くのエントラントを飲み込んだ湿地帯を通るルートになっていたためいくつかのコース変更がインフォメーションで発表された

この日もSSERオフィシャルのカウントダウンでスタートをしていく
やっぱり緊張するんだなこれが
しばらくは80〜100KMは出るピストが続く
高速ピストを100キロ前後で巡航しているのだが
そこでも四輪や地元モンゴルのライダーにぶち抜かれる
一体彼らはどんなスピードで走っているのだろう…
今日のCPは4つその中に隠れCPは2つ

前半は湖畔から枯川のピストへ
オンルートをロストしたらすでに枯川からでたHINOカミオンが丘のうえを走って行った
その先の山岳ルートでカミオンをパス、しかしいくつか先の分岐で抜き返される
そんなことを2〜3度ほど繰り返し「こりゃ素直ににカミオンの後ろを走ったほうが賢明だ」という結論に至りRCP280キロまではカミオンの砂塵をかぶり続ける
ただ後をついていたのではETAP2のミスと一緒なので
カミオンの砂煙を見ながらコマ図を追いかけていった
慣れてくると2つ先のコマ図とCAPの確認
更に慣れてきたら1つ先までのコマ図とCAP位置関係を頭に叩き込みICOと景色だけでナビゲーションしていった
すると少しずつではあるが方角とピスト、コマ図と景色の関連性が理解というよりは感覚で判断できるようになっていく
「たのすぃ〜」
特に頭に叩き込んだコマ図の絵と実際の絵が一致したときは思わず「やほーっ」とヘルメットの中で声に出してしまう
そうこうしているうちにRCPに到着

日本人一位小栗選手
そこではモンゴル人ライダードライバー数名と小栗さんだけだった
HINOカミオンの走破力恐るべし…
しばらくするとRCPの反対側の道から前田選手が現れる!!
ずーっとCAP走行をしているらしいあのF800GSでガレガレの山を登ったり下ったりしているのだ考えるだけで恐ろしい

KTMに乗る佐野シンヨ選手も現れるシンヨさんも山を越えてCAP走行でここまでたどり着いたようだ
「みんなモンゴルの大地で遊んでいるんだね!」
本当にそう思った
その後も距離は離れたり近付いたりだがカミオンの砂煙を見ながらの走行が続く
追いついてもまたおいて行かれてしまうのだ
途中のドライレイクではやはり泥ぬまの湿地帯になっておりカミオンのわだちの後は子供一人が入れる湯船ほどの大きなくぼみができている
そんなところにはまったらHP2では一人ではどうにもできない!

横を見たらキャメルグラスがいたるところに生えていたのでキャメルグラスからキャメルグラスへまるでペンで点と点をつないだような走行を試みる(キャメルグラスの下には硬い根が生えておりそこのまわりでできる限りスピードを乗せて湿地帯に侵入するという走法)
それでも一番やばいところではリヤタイヤが空転しながら歩くような速度で足をバタバタさせて何とかキャメルグラスに乗り上げるというギリギリっぷり「こえーっ」
後で聞くとここではまったライダーも多くいたようだ考えただけで恐ろしい…
その後は乾いたサンドピストとの山岳地帯を走って行った「このままではHINOカミオンの砂煙を見てゴールすることになっちゃうぜ!」とおもい
SS中ではあったが休憩することにした

エナジードリンクを飲んだりパッキングし直したり写真撮ったりしていたら

乾いたエンジン音を響かせてF800GSが駆け抜けていった「かっけーなBMW」
前田選手の砂煙も見えなくなったことを確認してコマ図走行を試みる
RCP前に練習した2コマ前までを頭に叩き込んで景色とICOでナビゲーションするというのにも慣れてきて分岐でも最小限の減速で走ることができるようになってきた
簡単なところでは3コマ先まで記憶してナビゲーションしてみる
ICOの距離、分岐の角度(現在位置から何度の方向に行く道に向かうのか)、景色
「おっ!グッドナビゲーション」と自分で自分をほめてみる
しばらく山岳地帯を抜けると埃っぽいサンド質のピストに変わってきたゾーモットに近付いているようだ、ここでもスピードを落とすとハンドルがとられてしまうの50〜80キロ走行が続く
しばらくすると白い砂のドライレイクにでた「うわー雲みたい!ふわっふわだっ」

と思っていたら前田選手と尾島選手にぶち抜かれる(先に行っていたはずだけど…)
しかし二人ともまるで雪で仲良しの犬が駆け回るように粉塵を上げながらサンドのピストを飛ばしていく「楽しそうだな〜」
しばらくしてSSゴールのフラッグが見えたゾーモットだ!

この日も明るいうちにゴールできた喜びと明日はレストディということでケータリングで売っている少し冷やしてある?ビールでゴールしている仲間たちを乾杯をした
いやーうまかった
しばらくするとオフィシャルスタッフの黒川さんがこちらに近付いてきた(なんとなく表情で想像はできたが)「青山さんがリタイアしたよ」
なんだか背中から首にかけて重い鈍器で殴られたような気がした
怪我ではないということでひとまず安心だが
今朝のスタートは無理していたのではないか?余計な励ましをしてしまったのでないか?やはり戻ってくるまでしっかりと待っていたほうがよかったのではないか?といろいろと思いを廻らす
答えの出ない堂々巡りを繰り返し
やがて太陽は西の大地に飲み込まれていった

多くの参加者はまだこのビバークにたどり着いていない同じチームの篠原さんHPNもまだだ!「明日はレストディだしここは帰ってくるまで待っていよう!」とおもい
このラリー初めてテントを張ることにした
ゴール地点が見えるところで発電機の音がうるさくないところ少しビバークより距離はあるが一等地だ!

(PHOTO SSER)
テントからゴールが見える位置のフライシートを開けてじっくりと待つ
夜空には今日も満点の星空、天の川もはっきりと見える、星を見上げるではなく水平線まで星がビッチリと詰まっている横を向くだけで天体観測ができる
今日一日のルートの中で暗くなってからの走行で楽な道は一つもない!
むしろ暗くなってからでは見つけにくいルートや厳しいルートばかりだ「大変なんだろうな〜」とか思っていたら寝てしまっていた
聞きなれたフラットツインの音が聞こえた
あわててテントから飛び出すやはりHPNだ!時刻は23:00を回っていたと思う

「イヤーあの白いサンドのところで日が暮れてまるで雲の上を飛んでいるようだったよ〜」
この日一日はパンク修理やガス欠、トラブルを抱えたエントラントを助けながら走行したようで遅れたとのこと、とにかく無事に戻ってよかった
遅い夕食をとりながらこの日の武勇伝を酒の肴にビールを飲む
ゾーモットの夜は更けていく

つづく



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